鍼按治療所とは
当治療所は、江戸時代(1600年代)に活躍した盲人鍼灸師である「杉山和一検校の遺志」を継承すべく公益財団法人杉山検校遺徳顕彰会が、その活動の一貫として開設した治療所です。
杉山和一検校は、管の中に鍼を入れ、管から出ている鍼の頭を指で叩いて刺す「管鍼術」を考案するとともに、世界に先駆けて、1682年に「鍼治学問所」を開設し、組織的に盲人鍼灸師を養成しました。
それによって、細い鍼を痛みもなく正確に刺すことができるようになり、鍼灸医学は大いに発展し盲人は、自立への道が開けました。
今日、鍼灸治療が日本はもとより世界にまで広がったのは、そして日本において視覚障がい者が自立することができるようになったのは、他ならぬ杉山検校の功績によるところが大きいと言えます。
そんな杉山検校の遺志、つまり「鍼灸按摩術を通して社会に貢献するとともに、その分野において優れた人材を養成し、視覚障がい者が自立する上で、手助けをする」ということを継承すべく約150年間、鍼治学問所があった現江島杉山神社境内に立つ「杉山和一記念館」内に当治療所を開設いたしました。
活動内容
当治療所は、鍼灸按摩など、東洋医療を総合的に提供するとともに、この分野において長年培われてきた技術を継承すべく、後継者の育成も行っております。
1871年(明治4年)太政官布告により200年続いた鍼治講習所は廃止されましたが、現在では視覚支援学校や専門学校、大学にて鍼灸あん摩マッサジ師の資格をとることができます。
しかし資格を取得しただけでは開業権はあっても十分に患者様のお身体を治すことのできない施術者が多いのが現状です。
そこで 日本の伝統療法を継承し、有資格施術者の再教育・研修の場として当研修制度を杉山鍼治講習所があったこの場所で再発足いたしました。
当治療所では、鍼灸業界の第一線で活躍する施術者が在籍しているので、そうした先生の施術を間近で学ぶことができる他、将来独立開業するための治療所経営のノウハウを学ぶことができます。
治療所ご来所をお考えの方へ
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